自作キーボード温泉街の歩き方

自作キーボードの世界は温泉に例えられます。自作キーボードの温泉街の楽しい歩き方を紹介します。

自作キーボードキット『BeThirty v3 ネジレスケース』ビルドガイド

こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

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今回は私の設計した自作キーボードキット『BeThirty v3 ネジレスケース』の組み立て手順書、ビルドガイドを書きたいと思います。

はじめに

本キットをお買い上げ頂いた方、お買い上げありがとうございます。

拙い部分もあると思いますが一所懸命にガイドしますのでよろしくお願いします。

前置き

本キットGoFortyシリーズの横幅を3キー分(約57mm)縮めた30%サイズとして再設計したキーボードキットです。

数字キーが無いGoFortyシリーズから左右端のモディファイアキー*1を更に削った玄人向けのキーボードです。

30%サイズのキーボードは一見してキーボードに見えないほどコンパクトで可愛く見えます。

アルミケース、ケースレスと続いて、ついにメジャーバージョンアップです。

v3になって一番大きく変わった点は、マイコンがATmegaからRP2040に変わった点です。

RP2040となったことでファームウェアの書き換えが簡単になり、レイヤー数が増え、色々なことができるようになりました。

キーケット版を経て、今回のネジレスケース版がv3の正式版となります。

基本的にネジレスケース版の使用を前提としていますが、プレートを置き換えることで他のケースにも使用することはできます。

このネジレスケース版は安価に設定しているので、30%にチャレンジしたい人には特に最適かと思います。

ただし、気温が高くなってくると材料であるPLAが輸送に耐えられなくなる可能性があるので、他の材料を採用する(そして高くなる)可能性があります。

製品についてのお問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。

salicylic-acid3.hatenablog.com

GoFortyコンセプトとは

BeThirtyはGoFortyコンセプトの派生プロジェクトです。

GoFortyコンセプトは私の「40%キーボードを楽しもう」というGoFortyコンセプトに基づいて設計されました。

salicylic-acid3.hatenablog.com

BeThirtyは、GoFortyのキーが余り出した人が最後に至る(Be)場として設計しています。

キットの中身を確認する

以下は本キットの内容です。

※このビルドガイドでは組み立て見本に黄色いケースを使用していますが、ネジレスケースは白or黒になります。別カラーが欲しい場合は自分で印刷していただくか、私のDiscordサーバのGoFortyチャンネルで依頼してください。

内容物一覧(基板のみ)

品目 数量
基板 1

基板

本ガイド内では『基板』と呼びます。

全ての部品がすでに実装されています。

ファームウェアは書き込まれておらず、ご自分で書き込んでいただく形式になっています。

内容物一覧(ネジレスケース)

品目 数量
スイッチプレート 1
アッパーケース 1
ボトムケース 1
ゴム足 4

万が一部品が不足している場合、お手数ですが以下の方法でご連絡ください。

購入先が私のBoothショップの場合:Boothのメッセージをいただけましたらすぐに発送対応いたします。

スイッチプレート

本ガイド内では『スイッチプレート』と呼びます。

スイッチを嵌めて使用します。

アッパーケース

本ガイド内では『アッパーケース』と呼びます。

ケースの上側になります。

このケースはコーナーブロッカーがあるタイプです。

Boothのラインナップはありませんが、要望があれば作ります。

ボトムケース

本ガイド内では『ボトムケース』と呼びます。

ケースの下側になります。

ゴム足

本ガイド内では『ゴム足』と呼びます。

もしゴム足の粘着力が低くなって剥がれた場合はAmazonで同じものを購入することができます。

同梱しているものは6mm×2mmのものです。

(オプション)3Dプリントケース

なお、ネジレスケースはこちらで公開しています。

makerworld.com

キット外で必要なもの

一覧

品目 数量
キースイッチ 39or36
キーキャップ 39or36
USBケーブル 1

キースイッチ 

本ガイド内では『キースイッチ』と呼びます。

BeThirty Ortho及びBeThirty QAZはKailh社のChoc v2スイッチに対応しています。

BeThirty Orthoは39個、BeThirty QAZは36個必要です。

打鍵音を気にせずタイピングできる場合はWhite Rainスイッチを、打鍵音が気になる場合はDeep Sea Silent Islet Switchを選択することをオススメします。

私はこの2つのキースイッチがとても気に入っています。

Kailh Choc v2 White Rain Switchkeeb-on.com

Kailh Choc v2 Deep Sea Silent Islet Switchkeeb-on.com

上記のKailh Choc v2 Deep Sea Silent Islet Switch以外のChoc v2サイレントスイッチは推奨していませんが、一部のキーでピンを切り落とすことで使用可能になります。

キーキャップ

本ガイド内では『キーキャップ』と呼びます。

BeThirtyはCherryMX用のキーキャップをつけることはできますが、打鍵時にスイッチプレートまたはスイッチに衝突してしまう場合があります。

少なくともAcid CapsおよびGMKはスイッチに衝突してしまうように見えます。

衝突しても使えないことは有りませんが、打鍵感は悪くなってしまいます。

私の一番のオススメは私自身が設計したAcid Caps LowProfileですが、キー数が多く高価なのでBeThirtyを使用している人は予算と相談する必要があります。

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次点でオススメなのはXVX Low Profileキーキャップです。

刻印は一致しませんが安いですし、ロープロファイルスイッチ採用と相まってキーボード全体を薄く仕上げることができます。 

 

※XVXキーキャップはロープロファイルのものとそうでないものがありますので、間違えないようにご注意ください。

※YMDKのキーキャップはDeap Sea Silent Switch以外では干渉してスムーズに動かないので注意してください。

USBケーブル

本ガイド内では『USBケーブル』と呼びます。

BeThirty Ortho及びBeThirty QAZとPCとをつなぐために必要です。

USB Type-Cコネクタがついているものを選択してください。

必要工具

本キットの組み立てにハンダごてやドライバーなどは不要ですが、スイッチの取り外し用の工具があればモアベターです。

組み立て

いよいよ組み立てです。

まとまった時間は用意できましたか?

ゆっくりやっていきましょう。

※このビルドガイドではOrthoの写真を使いますが、QAZでも同様です。

基板端の捨て板を折り取る

基板の上下に付いている捨て板*2を折り取ります。

基板の上下についている余分な部分を折り取る

折りづらい場合はラジオペンチなどを使用してください。

割と力を込める必要があります。

スイッチプレートを重ねる

スイッチ穴がプレートフォームの穴に合うように重ねます。

キースイッチを取り付ける

スイッチを取り付けます。

まずは端からスイッチを取り付けていくとやりやすい

スイッチプレートの製造誤差により、穴がタイトになっている場合がありますが、奥までキッチリ差し込み、スイッチプレートに密着させます。

このとき、スイッチの端子が曲がっていないことと、差し込むスイッチの端子と基板のソケット端子の位置と合っていることを確認してください。

スイッチの端子が曲がっていたりする場合は指でまっすぐに直してください。

まっすぐに直せなかったスイッチは使用しないでください。

注意:3ピンあるスイッチの場合

Choc v2スイッチには3ピンのものが存在します。

Choc v2のRed、Brown、Blue、Silentなどです。

この3本目のピンは特に電気的な役割を持っておらず固定用の物となっているため、取り付けに際して干渉する場合は切り取ってから取り付けてください。

BeThirty Orthoの場合(プレートはキーケットバージョンのものですが、場所は一緒です)

ファームウェアを書き込む

ファームウェアの書き込みのために、基板のUSBコネクタを使用してPCに接続してください。

「RPI-RP2」というストレージとして認識されるので、以下のファイルをダウンロードしてドラッグ・アンド・ドロップで書き込みをしてください。

書き込みが完了するとストレージは自動的に切断され、キーボードとして認識され直します。

BeThirty QAZのファームウェア

drive.google.com

BeThirty Orthoのファームウェア

drive.google.com

テストする

スイッチが取り付けられたらPCにつなぎ、反応するかテストして下さい。

テストにはVialのテストモードを使用してください。

※BeThirtyはVialファームウェアが標準導入されているため、Remapでは使用できません。

salicylic-acid3.hatenablog.com

キーキャップを取り付ける

自分の求めるキーマップに応じた配置でキーキャップを取り付けます。

アッパーケースにスイッチプレートを合わせ、ボトムケースをはめ込む

アッパーケースのUSB用の切り欠きに基板のUSBコネクタを合わせます。

ボトムケースもUSB用の切り欠きを合わせ、上から押し込みます。

上の画像がはめ込む前で、下の画像がはめ込んだ後です。

スイッチプレートがガタつく場合

スイッチプレートの両脇にマスキングテープを貼るとスイッチプレートのガタツキを抑えることができます。

ボトムケースにゴム足を貼り付ける

ボトムケースの裏の凹みにゴム足を貼り付けます。

完成!

お疲れ様でした!

達成感とともに、ゆっくりと自作キーボード温泉に浸かってください。 

使用上の注意

  • USBケーブルの抜き差し時にUSBコネクタを剥がさないように、力加減に十分注意して下さい。

動かない時に

以下のサイトがトラブルシューティングについて網羅していますので参考にしてください。

scrapbox.io

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おわりに

ビルドガイドはいかがでしたでしょうか。

分かりやすかったでしょうか。

なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。

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本記事はClickBoard Ortho Proto3 + テントベースで書きました。

*1:シフトキーやコントロールキー等の文字以外の機能を持つキーのこと。

*2:製造時に位置合わせに使用するだけの板のことです。