こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

今回は私が展開する「GoForty」コンセプトのキーボードシリーズをバージョンアップしたので解説したいと思います。
「GoForty」コンセプトの発展とお礼
「GoForty」コンセプトは「40%サイズのキーボードで行こうぜ」という発想の元、その発表時からかなりいろいろ発展してきました。
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このコンセプト発表後、分割型であるGoFortySplit、更に3列減らしたBeThirty、MX互換スイッチのGoFortyXと派生していき、1年4ヶ月を経てGoFortyコンセプトキーボードのアップデートに繋げることができました。
コンセプト発表当時はこんなにも派生を生むシリーズだとは夢にも思っていませんでした。
それもこれも購入していただいた皆様の賛同と応援が有ってのことだと思っていますので、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございます。

アップデート内容
早速ですがアップデート内容をまとめます。
- マイコンにRP2040を採用
- OS自動判定ファームウェアを追加
- GoFortyキーボードのシリーズ名称を変更
- R47Goを廃止し、スタビライザーの使用を前提としたレイアウトに変更
- スイッチプレートとボトムプレートにポリカーボネート削り出しを採用
- 従来のGoFortyケースをProケースに移行し、Frameケースを追加
以下それぞれ詳細に解説します。
1.マイコンにRP2040を採用
今までのGoFortyキーボードシリーズはATmega32U4を使用していたのですが、moimate社との協業によりVID/PID問題が解決したので、この機会にとRP2040に移行することにしました。
これだけだと詳しくないと全然ピンとこないと思いますので、端的に言うとマイコンの性能が上がりました。
お陰で4〜7レイヤーほどで限界だったGoFortyキーボードは10レイヤーを軽く超えても大丈夫になり、後述のOS自動判定などの凝ったこともできるようになりました。
また、RP2040のファームウェア書き込み方法が非常に簡素であることも大きいと思っています。
今までのATmega32U4はDFUというブートローダ*1を採用しているためにマイコンの書き込みに専用のツールや特別な設定が必要でした。
そのためVialというファームウェアを使いたくてもファームウェアの書き換えに躓く人が一定数いたのですが、RP2040は非常に簡単です。
一番左上のキーを押しながらUSBケーブルを差し込んでPCに接続するとリムーバブルメディアとして認識されるので、そこにファームウェアのファイルをコピーするだけで書き換えができます。
これにより、より一層色々な機能を気軽にお届けできるようになったと思います。

2.OS自動判定ファームウェアを追加
私自身最近macOSのパソコンを買うまで実感がなかったのですが、macOSとWindows(とAndroid)で必要とするキーレイアウトが異なります。
特にmacOSとWindowsでControlキーとWinキー(Commandキー)を使ったショートカットの扱いが全然異なります。
私は仕事用でWindowsを、趣味用でmacOSを使用するので、このOSを自動判別してレイヤーを切り替える機能をもつファームウェアを作りました。
Windows使用時はレイヤー0に移動し、macOSはレイヤー4、Linux(Android)はレイヤー8に移動します。
ただし、USBケーブルを挿した状態でPCを起動するとキーボードのOS判定を失敗してレイヤー0に移動します。
その場合はUSBケーブルを抜き差ししてください。
また、複数OSのPCを同時に抜き差ししながら使う用途に最適化していますので、1つのOSを継続して使用する場合はDefaultのファームウェアを使用してください。


※このキーレイアウトはToSeventyのもの
3.GoFortyキーボードのシリーズ名称を変更
私個人としてはO51GoやR47Goのネーミングルールはキー数等が分かりやすくていいと思ってたんですが、どうも分かりづらいらしいというコメントが有ったので、以後のシリーズ展開全てのネーミングルールを変更することにしました。
GoForty v2として展開するのはGoForty Ortho、GoForty JP、GoForty USの3種で、シンプルにシリーズ名と配列の特徴を記載することにしました。
この方がわかりやすい、ですよね?



4.R47Goを廃止し、スタビライザーの使用を前提としたレイアウトに変更
O51Goほどでは有りませんが、R47Goも多くの愛用者がいると認識はしていますが、v2化にあたって一旦廃止することとしました。
もともとR47GoはChoc v2スイッチに適用できるスタビライザーが入手出来ない1年半前の状況において、どうにかロウスタッガードの配列を作りたいと思って考えたものでした。

なので親指キーを除き2uのキーが来ないように工夫してレイアウトしたのですが、この度スタビライザーの調達ができることになったので、思い切って私がやりたかった配列に移行することにしました。
GoForty JPはその名の通り日本語配列を基本としている配列で、見慣れたISOエンターが採用されています。
普通のキーボードよりも2キー分近いISOエンターは、普通のキーボードに慣れた方でもすぐに馴染むと思います。

GoForty USは英語配列を基本とした配列で、私がロウスタッガードのGoFortyを考えた際に最もやりたかった配列です。
本音を言えばスペースバーを6uにして左右対称にしたかったのですが、さすがに市場に6uのロープロファイルキーキャップがないので諦めました。
そのうちロープロファイルキーボード市場が成長して6uスペースバーが普通に存在するようになったら6uに変更したいですね。

ちなみに、R47Goが欲しかったという人がいましたら、要望をいただければ再生産を検討できるかもしれません。
5.スイッチプレートとボトムプレートにポリカーボネート削り出しを採用
Choc v2スイッチに対応する際に少し厄介なのは、スイッチプレートの選定です。
今までは1.2mmのFR-4プレートと0.8mmのPoronフォームを組み合わせてやってきましたが、白いプレートの要望が多いこと、打鍵感を維持しつつ部品点数を減らしてコスト低減を同時に実現するためにプレート素材を変更しました。
打鍵感はほぼ変わりなく、ケースレスでの使用時に透明感のある仕上がりにすることができました。
透明よりも白いほうが欲しいよ!という方もいると思いますが基板やプレートに白いマスキングテープを貼ることで今までよりもキレイに白くすることができますので、ぜひチャレンジしてください。


6.従来のGoFortyケースをProケースに移行し、Frameケースを追加
今までのGoFortyケースは2万円弱とGoFortyケースの2倍以上の価格設定となっていたために、GoFortyキーボード購入者の大半はケースレスでの運用を選択されていました。
私としてはGoFortyキーボードはGoFortyケースとセットでデザインしましたし、ケースとセットで最高の打鍵体験になると思っています。
ただ値段が高いという意見もごもっともなので、廉価なケースを色々検討してきました。(3Dプリント製のEzケース等)
しかしアルミ削り出しで製造するケースは、3Dプリントのものと比べて量産効果が高く、コストメリットを出しづらいという悩みがありました。
悩んだ末、Guide68でも採用したFrameケースというケースレス状態に装着できる簡易ケースを追加することとしました。
Frameケースはその構造上打鍵感を劇的に改善出来ず、重量はケースレスとほぼ変わりませんが、表面処理なしのアルミの独特な見た目を獲得することができます。





また、GoFortyケース自体も私個人の好みを100%反映したものだったのですが、パームレストとの一体感を重視したデザインとしていたために、カスタムキーボード文脈に見られる現代的なフォルムではないと思っていたので、この機会にフェイスリフトを施しました。
ケース後端をカットしてフローティングデザイン*2に変更し、ボトムカバーの色を選択制に変更してProケースとしました。




v2以後の展開
Acid Caps Low Profileのリリースや、InSixty、AtEighty、ToSeventy、WzTwentyのリリースの傍ら、GoFortyの無線版やウルトラロープロファイル版の研究を進めたいと考えています。
とはいえ、具体的なスケジュールを発表できる段階ではないので、さらなるアップデートは気長に待っていただければと思います。
ということで、GoFortyを今後ともよろしくお願いします。

謝辞
今回の記事中の素敵な写真はPMD(Masro)さんに撮影していただきました。
いつもありがとうございます!
(2025/6/18更新)販売ページ
販売ページができました!
販売開始は6月21日を予定していますので、よろしくお願いします。
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おわりに
ちゃんと説明しないとなあと思って急いで書きました。
個人的にかなり気に入っているコンセプトとシリーズなので、今後とも色々な展開をしていきたいと思います。
本記事に対して問い合わせや要望があれば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。
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この記事はToSeventy Ortho Proto1(撮影で手元にGoForty Orthoがなかった)で書きました。