こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。
私の設計した自作キーボードキット『Nakedシリーズ』用のオプションパーツ『Yukata-Cover』の組み立て手順書、ビルドガイドを書きたいと思います。
- はじめに
- 前置き
- 注意事項
- キットの中身を確認する
- キット外で必要なもの
- 必要工具
- 組み立て
- (オプション)防水スプレーを吹く
- (Nakedを組み立てた後に装着する場合)キーキャップを一部取り外す
- (Nakedを組み立てた後に装着する場合)スイッチプレートのネジとスペーサーを一部取り外す
- (Nakedを組み立てた後に装着する場合)ボトムプレートとミッドプレートを取り外す
- ボトムプレートへの両面テープ貼り付け
- ボトムプレートへカバー生地のネジ止め
- カバー生地とボトムプレートの貼付け
- カバー生地に両面テープを貼り付け
- スイッチプレートのスイッチの隙間にカバーを敷き、スイッチプレートとネジ止めする
- ミッドプレートにマグネットホックを取り付ける
- カバープレートにマグネットホックを取り付ける
- ベースプレートをカバー生地に貼り付ける
- ベースプレートにカバー生地を折り返して貼り付ける
- ベースプレートとカバープレートを貼り付ける
- ミッドプレートをネジ止めする
- ゴム足の装着
- 完成!
- おまけ1
- おまけ2
- Yukata-Coverのはだけ方
- おわりに
はじめに
『Yukata-Cover』をお買い上げ頂いた方、お買い上げありがとうございます。
初の頒布なので色々拙い部分もあると思いますが一所懸命にガイドしますのでよろしくお願いします。
前置き
NakedシリーズやSetta21はコンセプト段階から初心者向けにと考えたキットなので慣れていれば感覚で作れますが、本オプションパーツは他のビルドガイドを参考に出来ないため、本ガイドをちゃんと読んで取り組まないと失敗します。
私も丁寧な説明を心掛けますが、皆様も分からないところがあったら「やってから考える」のではなく、「先に」私まで問い合わせて、疑問を解消させてから取り組んでください。
製品についてのお問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。
注意事項
本オプションパーツは自分で組み立てるキットです。
Nakedシリーズと合わせて私が組み立ての代行を引き受けることはありませんのでご了承ください。
本オプションパーツの取り付けにハンダ付けは必要ありません。
また、本オプションパーツは生地の仕入れ状況により、全く同じ色味での継続展開が難しいです。
キットの中身を確認する
写真は試作品のものですので、後日正式版のものに差し替えます。
一覧
品目 | 数量 |
カバー生地 | 1 |
品目 | 数量 |
カバープレート | 1 |
ベースプレート | 1 |
ミッドプレート | 1 |
マグネットホック | 1 |
ゴム足 | 4 |
ネジ(4mm) | 2+ |
※2021年販売分からカバー生地とプレートセットは別売りになりました。
カバー生地
本ガイド内では『カバー生地』と呼びます。
一部の特別バージョンを除き、アルカンターラという人工皮革(≠合成皮革)の生地で出来ています。
アルカンターラは高級車の内装にも使われる素材で、高級感がありながら耐久性も高い素材です。
(≒エクセーヌ≒ウルトラスエード)
カバー生地には裏表があります。
スエード調なら何となく綺麗な方、レザー調ならレザーっぽい表面の方、特別バージョンなら特別生地が貼られている方が表側になります。
カバープレート
本ガイド内では『カバープレート』と呼びます。
カバーの内側にくるプレートで、一番目立つポイントの1つです。
裏表で異なる絵柄が入っているので、好きな方を面にして使用してください。
他のPCBに比べ薄いので、ベースプレートと貼り合わせるまで折らないよう気をつけてください。
ベースプレート
本ガイド内では『ベースプレート』と呼びます。
カバー生地とカバープレートの間に来るプレートで、生地の端を巻き込むように貼り付けます。
味気ないのでサリチル酸の化学式ロゴが入っていますが、裏表や上下はありません。
ミッドプレート
本ガイド内では『ミッドプレート』と呼びます。
このプレートがキーボードのキー側の真ん中部分になります。
Yukata-Coverに同梱されたものは金色かつ真ん中に穴があいています。
このミッドプレートもリバーシブルなので、気に入ったデザインの面をお使いください。
マグネットホック
カバープレートとミッドプレートに取り付け、カバーの開閉を補助する磁石パーツです。
オスとメスが一つずつくっついて入っています。
ゴム足
カバープレートに取り付けるゴム足です。
4つ入っています。
ネジ(4mm)
カバー生地分厚みが増えるので、キット付属のネジ(3mm)より少し長めのネジ(4mm)が2本付属しています。
キット外で必要なもの
特にありません。
必要工具
※このページで得られたアフィリエイト収益は、全て私の自作キーボードキットの価格維持に使います。
両面テープ(強力)
ニチバン 両面テープ ナイスタック 強力タイプ 15mm×18m NW-K15
※ホームセンターで購入された方が小さくて手頃です。
使用直後は独特の臭いがしますので、他に好みのものがあればそれをお使いください。
両面テープ(細)
ニチバン 両面テープ ナイスタック 一般タイプ 2巻マキ 5mm×20m NW-5
※他に好みのものがあればそれをお使いください。
防水スプレー(飲み物の近くで使う人)
[コロニル] 防水スプレー ウォーターストップ 400ml CN044021 Colorless
布製品なのでコーヒーなどの水分が付着するとシミになります。
喫茶店等で使うことを想定されている方は組み立て前に吹いておくと良いと思います。
※これも防水スプレーでテキスタイルに対応したものなら靴用でも何でも良いです。
とはいえ吹いたからと言ってドブ漬けには耐えられないので、お守り程度と思っておくとショックが少ないです。
組み立て
いよいよ組み立てです。
まとまった時間は用意できましたか?
本キットには強力な両面テープを使うので慎重に作業してください。
(オプション)防水スプレーを吹く
防水スプレーを吹く場合、組み立ての一番最初に吹いておきます。
いらないダンボール箱等に敷いた状態で全体にまんべんなく吹いておきます。
表面が乾いたらもう二度三度と吹いておきます。
念の為裏面にも一、二度防水スプレーを吹いておきます。
(Nakedを組み立てた後に装着する場合)キーキャップを一部取り外す
※Nakedシリーズを既に組み立てた後に装着する場合、ネジやキーキャップをはずす必要があります。
組み立て中での装着は下の『ボトムプレートへカバーの取り付け』へ進んでください。
以下のようにキーキャップを外してください。
(Nakedを組み立てた後に装着する場合)スイッチプレートのネジとスペーサーを一部取り外す
スイッチプレートの以下の赤丸部分の8つのネジを外してください。
残る2カ所は外さなくて良いです。
ネジをなくさないように保管してください。
(Nakedを組み立てた後に装着する場合)ボトムプレートとミッドプレートを取り外す
ボトムプレートとミッドプレートの全てのネジを外してください。
スペーサーとネジをなくさないように保管してください。
また、ボトムプレートにゴム足を取り付けられていた場合はゴム足を取り外してください。
ボトムプレートへの両面テープ貼り付け
ボトムプレートの上端(USBが出る方)ギリギリに強力タイプの両面テープを貼り付けます。
その際にネジ穴に両面テープがかからないように気をつけてください。
まだ剥離紙は剥がさないようにします。
※もし裸運用に戻す可能性が高ければ、本工程はスキップしてもいいです。
スキップすると大きく開いた時にボトムプレートが見え、少しだけ見栄えが悪くなります。
ボトムプレートへカバー生地のネジ止め
カバー生地からネジを通し、対応するボトムプレートのネジ穴に通します。
その際、先程貼った両面テープと生地を張り合わせる面に仮止めしてください。
※まだ両面テープでは貼りません。
通したネジの先にスペーサーを通してネジ止めし、ボトムプレートと固定します。
四隅にスペーサーをネジ止めし終えたら他のネジ穴にも同様にスペーサーをネジ止めしていきます。
ネジを強く締め付けると生地にシワが寄る場合、少し緩めて指で伸ばしながら締め直します。
カバー生地とボトムプレートの貼付け
先程貼り付けた両面テープの剥離紙を剥がし、ボトムプレートとカバー生地を張り合わせます。
シワが寄らないように注意してください。
シワが寄ったら少し剥がしてもう一度貼り付けてください。
カバー生地に両面テープを貼り付け
下図斜線部に両面テープ(細)を貼り付けておきます。
※まだ剥離紙は剥がしません。
スイッチプレートのスイッチの隙間にカバーを敷き、スイッチプレートとネジ止めする
スイッチプレートの横の生地からスイッチの隙間に敷いていきます。
上の写真のネジを止めます。締め付けるとシワが寄るので生地を伸ばしながらネジを締めます。
※上の写真のように、キースイッチから下のプレート色が見えていても、使っているうちに馴染んで隙間はなくなりますので、無理に引っ張ったりしなくていいです。
ネジを締めたらキーボード横のカバー生地を敷き終わったら折り返し部分の剥離紙を剥がし、PCBの端に貼り付けていきます。
左右両端敷き終わったら、次は下の生地をスイッチの間に敷き、真ん中から外側にネジ止めしていきます。
最後の角はYukata-Cover同梱の長いネジを使います。
ネジ止めする前に両面テープの剥離紙を剥がし、貼り付けてからネジ止めします。
ミッドプレートにマグネットホックを取り付ける
ミッドプレートの気に入った絵柄の面の穴にマグネットホックのメス側の足を差し込み、足を広げます。
※メス側は真ん中が窪んでチェック柄が入っている方です。
足はなるべく水平になるように広げます。
後のカバープレートほど頑張らなくてもいいです。
カバープレートにマグネットホックを取り付ける
同じようにカバープレートにも気に入った面にマグネットホックのオス側を取り付けます。
※オス側は真ん中が凸型になっている面です。
足はなるべく水平になるように広げます。
ベースプレートと合わせ、出っ張りが少ないことを確認します。
※出っ張りがあると、閉じたときに少し出っ張って目立ってしまうことがあります。まぁ生地が分厚いから触らないと分からないとは思いますが。。
もしベースプレートの面からホックの足がはみ出ているようであれば、もう一度強く押して足を広げます。
どうしても広げきれない場合、下にタオルを敷き、上から体重をかけると広げやすいです。
※やりすぎて割らないように注意。
ベースプレートをカバー生地に貼り付ける
ベースプレートの上下端に沿うように強力タイプの両面テープを張り付け、生地と張り合わせます。
ずれたら一旦剥がしてから貼り付けます。
位置合わせは両下端が、生地のこの部分と一直線になるようにすると合わせやすいです。
※写真は試作版ですが、正式版では黒いベースプレートです。
ベースプレートにカバー生地を折り返して貼り付ける
ベースプレートの全面に強力タイプの両面テープを貼り付け、剥離紙を剥がしてからカバー生地の端を折り込んで貼り付けます。
ベースプレートとカバープレートを貼り付ける
カバープレートのホックが付いた面を表にし、ベースプレートと貼り付けます。
ここは平滑面同士の接着ゆえ極端に剥がし辛いので慎重に。
ミッドプレートをネジ止めする
ミッドプレートのマグネットホックが付いた面を表に、四隅をネジ止めします。
※このネジはキットに含まれていません。
ゴム足の装着
蓋部を折り返して使うときのために、カバープレートにゴム足を取り付けます。
だいたい上の写真の一に取り付けてください。
特に下のゴム足は、閉じた時に少し隙間の空いた部分に来るように貼り付けます。
完成!
お疲れ様でした!
達成感とともに、ゆっくりと自作キーボード温泉に浸かってください。
また、出来上がったキーボードの写真を私に見せていただけると大変嬉しいので、是非私のDiscordにいらっしゃって写真だけでも貼っていってください!
おまけ1
Naked48LEDはネジが見えるデザインとなっているので、好みのネジに変えるとよりオシャレになります。
とはいえm2ネジの4mmというサイズはあまり見つかりません。
私はこのネジをAliexpressで購入しました。
セットに同梱するには入手性が悪く、何でも金ピカは趣味が悪いので同梱はしませんでした。
おまけ2
カバープレートとミッドプレートは売れれば今後デザイン違いのものを展開する予定です。売れれば。
カバープレートとミッドプレートのKICADデータは後日公開しますので、ご自分で製造されるのも良いと思います。
もしオリジナルデザインで製造される方がいらっしゃれば是非私まで連絡ください。
そのセンスの良さに悶える姿がTwitterで観測できると思います。
Yukata-Coverのはだけ方
コンセプトである持ち運びですが、LEDは衝撃や曲げに非常に弱いので、雑に持ち運ぶとLEDのハンダ付けが剥がれかけて下のツイートのようになることがあります。
そしてNaked48LEDのLEDは一週間に渡る通勤のストレスに耐えきれずパリピへの道を歩んだ模様。
— サリチル酸@自キ温泉ガイド (@Salicylic_acid3) March 8, 2019
キーは問題ないので、満員電車に特攻する人はLED付けない方がいいかも。
まぁ都度直せばいいんですけどね😇
直したらもう一週間満員電車につきあってもらおうかな🤔 pic.twitter.com/mRUkxoX4Mk
キーキャップを外して表面のネジを4箇所外す
左右端のキーキャップを外し、表面の左右端の4つのネジを外します。
裏面のネジを10箇所外す
裏面から下写真の赤丸のネジを10個外します。
両面テープを剥がす
下写真の両面テープを剥がします。
ボトムプレートを外す
おはだけした状態でLEDなどのハンダ付けを直します。
おわりに
Yukata-Coverのビルドガイドはいかがでしたでしょうか。
なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。
salicylic-acid3.hatenablog.com
次回はSetta21のビルドガイドを予定しています。
本記事はNaked48LEDで書きました。