自作キーボード温泉街の歩き方

自作キーボードの世界は温泉に例えられます。自作キーボードの温泉街の楽しい歩き方を紹介します。

自作キーボード用ケース『GoFortyケース』ビルドガイド

こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

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今回は私の設計した自作キーボード用ケース『GoFortyケース』の組み立て手順書、ビルドガイドを書きたいと思います。

はじめに

ケースをお買い上げ頂いた方、お買い上げありがとうございます。

拙い部分もあると思いますが一所懸命にガイドしますのでよろしくお願いします。

前置き

本ケースはアルミと真鍮を削り出し、パームレストポリカーボネートを削り出して作っております。

アルミと真鍮は金属ではありますが、柔らかい素材です。

何かと強くぶつけると結構簡単に傷がつきます。

サイドバーに使用している真鍮は表面処理(サンドブラスト及び塗装等)を施しておりません。

真鍮は指紋などで汚れたまま放置するとサビなどで表面がくすんでしまいます。(5円玉と同じ)

エージングとして変化を楽しむか、こまめに拭いて、くすんできたらピカールなどで磨くと輝きが復活します。

私個人としてはキーボードはあくまで文字を入力するための道具なので、大事にしすぎても本分を発揮できないと思っています。

適度に可愛がりながら使用していただけると幸いです。

製品についてのお問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。

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GoFortyコンセプトとは

本ケースは私の「40%キーボードを楽しもう」というGoFortyコンセプトに基づいて設計されました。

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ケースセットの中身を確認する

以下はGoFortyケースのセット内容です。

内容物一覧

品目 数量
GoFortyケース本体 1
サイド真鍮バー 2
マウント用フォームシール 8+
ケースフォーム 1
ボトムカバー 2
カバー用M2ネジ 4
M3ネジ(7mm) 4
レンチ 1
ゴム足 4

万が一部品が不足している場合、お手数ですが以下の方法でご連絡ください。

購入先が私のBoothショップの場合:Boothのメッセージ、DiscordのDM、本記事のコメント欄(公開されません)にメールアドレスをいただけましたらすぐに発送対応いたします。

GoFortyケース本体

本ガイド内では『ケース』と呼びます。

電着塗装にて塗装されているアルミ製のケースです。

スイッチプレート及び基板を収めて使用します。

サイド真鍮バー

本ガイド内では『サイドバー』と呼びます。

真鍮削り出し製になっていますが、サンドブラスト加工を含む表面処理をしていませんので削ったままの線傷がありますし、触ったまま放置すると錆びます。

そのサビを真鍮独特の風合いだと受け入れるかどうかで変わりますが、輝きを保ちたい場合は定期的にピカールなどで磨いてください。

マウント用フォームシール

本ガイド内では『フォームシール』と呼びます。

スイッチプレートの裏側とサイドバーの裏に貼り付けます。

合計8つ以上入っています。

ケースフォーム

本ガイド内では『ケースフォーム』と呼びます。

ケース底面に敷くための薄手のフォームです。

ボトムカバー

本ガイド内では『ボトムカバー』と呼びます。

ケース裏面に取り付けるためのレザー素材です。

シンセティックレザーという合皮ですが、かなり頑丈で劣化も少ない素材です。

レーザーカッターで彫刻してカットするので焦げ跡などがある場合がありますが、軽く水拭きをしたり消しゴムで擦ると落とせます。

カバー用M2ネジ

本ガイド内では『カバー用ネジ』と呼びます。

ボトムカバーをねじ止めするネジです。

黒ケースセットの場合は黒いネジが、白ケースセットの場合は銀色のネジが同梱されています。

カバーの固定のほとんどは両面テープに頼るため本来は不要ですが、アクセント及び後述するゴム足を取り付けるために利用します。

M3ネジ(7mm)

サイドバーをネジ止めするのに必要です。

M3ネジ(7mm)が4個入っていますので確認してください。

レンチ

ネジを回すために必要です。

2.5mmのものが1個入っています。

ゴム足

本ガイド内では『ゴム足』と呼びます。

キーボードを卓上で滑らないようにする滑り止めですが、このGoFortyケースは底面にレザー素材を使用するため不要である場合もあります。

ツルツルした机などで使用する場合はこのゴム足を使用して滑り止めを行ってください。

もしゴム足の粘着力が低くなって剥がれた場合はAmazonで同じものを購入することが出来ます。

同梱しているのは5mm×2mmのものです。

100均で購入できるゴム足でももちろん問題は有りません。

私はできるだけ薄く仕上げるためにこのゴム足を採用しています。

パームレストセットの中身を確認する

以下はパームレストのセット内容になっています。

内容物一覧

品目 数量
パームレスト本体 1
ゴムバンド 1
ゴム足 4

万が一部品が不足している場合、お手数ですが以下の方法でご連絡ください。

購入先が私のBoothショップの場合:Boothのメッセージ、DiscordのDM、本記事のコメント欄(公開されません)にメールアドレスをいただけましたらすぐに発送対応いたします。

パームレスト本体

ポリカーボネート削り出しのパームレストで、キーボード本体にカバーとして被せることでホコリの侵入を防いだり、一時的な物置に使用できます。

表面にサンドブラスト加工を施していますので半透明になっています。

傷や手の脂が目立ちやすい素材なので、あまり神経質にならずに使っていただくのが良いと思います。

ゴムバンド

パームレストをカバーとして使用し、持ち運ぶために必要です。

実はAmazonの以下の商品なので、無くなったり追加したい場合は以下から買うと同じものが手に入ります。

ゴム足

本ガイド内では『ゴム足』と呼びます。

パームレストの四隅に貼り付けることで滑り止めとなるだけでなく、カバーとして使用した際のGoFortyケースへの傷を防ぐことが出来ます。

GoFortyキーボード別PCBフォームの中身を確認する

GoFortyキーボード別PCBフォームのセット内容になっています。

内容物一覧

品目 数量
PCBフォーム 1

万が不良がある場合、お手数ですが以下の方法でご連絡ください。

購入先が私のBoothショップの場合:Boothのメッセージ、DiscordのDM、本記事のコメント欄(公開されません)にメールアドレスをいただけましたらすぐに発送対応いたします。

PCBフォーム

基板に実装されている部品に合わせてカットしてあります。

すごく細い部分があり、レーザーカッターの熱によって一部が切れていたりする場合もありますが、重ねて使用するので問題は有りません。

切りきれずつながった部分はある程度私の方で外しておきますが、残っている場合は軽く指で引っ張って外してください。

キット外で必要なもの

この商品はケースのみの商品なので、キーボードとして使用するためにはGoFortyキーボードを別途用意する必要があります

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組み立て

いよいよ組み立てです。

まとまった時間は用意できましたか?

ゆっくりやっていきましょう。

キースイッチを取り付ける

GoFortyキーボードであるO51GoとR47Goのビルドガイドの「キースイッチを取り付ける」を行ってキースイッチを取り付けてください。

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テストする

GoFortyケースに収める前に入力テストまで完了しておいてください。

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スイッチプレート裏の両端にフォームシールを貼り付ける

スイッチプレートの裏側両端にフォームシールの形に合わせた白いシルク印刷が施されているので、それに合わせてフォームシールを貼り付けてください。

貼り付け前←  →貼り付け後
※写真はJ67Gのものですが、同じ要領です。

ケースフォームを敷く

ケースフォームのUSBコネクタ用の切り欠きをケースの左上に合わせて敷きます。

(オプション)PCBフォームを敷く

ケースフォームと同じように、USBコネクタ用の切り欠きをケース左上に合わせて重ねて敷きます。

Tips:フォームによる打鍵感の調整について

ケースフォームを増減させることで打鍵感を調整することが出来ます。

ケースフォームのみのデフォルト状態ではケース内で音が反響するため、やや音が大きくなります。

ケースフォームを除いてPCBフォームのみの状態にする(下の写真状態)と打鍵時に沈み込むようになり、柔らかい打鍵感になります。

ケースフォームとPCBフォームを入れた状態が最も打鍵音が静かになり、打鍵感もしっかりしたものになります。

下の動画の打鍵音はフォームをすべて入れた状態です。

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※フォーム無しの状態はしなりすぎてオススメできません。

ケースに挿入する

USBコネクタの部分がギリギリなので、USBコネクタ部分を先にケースに収めるように斜めに挿入してください。

無理に挿入しようとするとケースの破損につながりますので、ゆっくりと行ってください。

傷が心配な場合はマスキングテープをケース左上のUSBコネクタ部分に貼って作業すると安心です。

特に白は傷が目立ちますので気をつけてください。

サイドバーにフォームシールを貼る

サイドバーの裏側の凹みにフォームシールを貼り付けます。

サイドバーを取り付けてネジ止めする

サイドバーをスイッチプレートの左右に置き、12mmのM3ネジを入れて締結します。

この際に注意する点としては、締めすぎないことです。

ケースの上面とツライチ(指で触っても段差を感じないように面を揃えること)まで締めこんで、それ以上は締めないようにしてください。

ボトムカバーに両面テープを貼り付ける

ボトムカバーに両面テープを貼り付けます。

特に両面テープの指定はありませんが、私は以下の両面テープを使用しています。

※後でカバーを着せ替えたい場合は粘着力の低い両面テープを使用し、貼付ける長さを短くしてください。

ボトムカバーをケースに貼り付けネジ止めする

両面テープの保護紙を剥がしてケースに貼り付け、ネジ止めします。

キーキャップを取り付ける

自分の求めるキーマップに応じた配置でキーキャップを取り付けます。

(オプション)ゴム足を貼り付ける

机の状況によって、ボトムカバーをネジ止めしたネジ頭にゴム足を貼り付けます。

デスクマットを使用している状況に置いてはゴム足は不要かと思いますが、滑ったりして不都合がある場合はゴム足を貼り付けてください。

完成!

お疲れ様でした!

達成感とともに、ゆっくりと自作キーボード温泉に浸かってください。 

使用上の注意

  • USBケーブルの抜き差し時にUSBコネクタを剥がさないように、力加減に十分注意して下さい。

動かない時に

以下のサイトがトラブルシューティングについて網羅していますので参考にしてください。

scrapbox.io

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おわりに

ビルドガイドはいかがでしたでしょうか。

分かりやすかったでしょうか。

なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。

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本記事はO51Go with GoFortyケースで書きました。