自作キーボード温泉街の歩き方

自作キーボードの世界は温泉に例えられます。自作キーボードの温泉街の楽しい歩き方を紹介します。

自作キーボードキット『Cassini3000』ビルドガイド

こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

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今回は私の設計した自作キーボードキット『Cassini3000』の組み立て手順書、ビルドガイドを書きたいと思います。

はじめに

本キットをお買い上げ頂いた方、お買い上げありがとうございます。

拙い部分もあると思いますが一所懸命にガイドしますのでよろしくお願いします。

前置き

本キットは自作キーボード古参の集いである「沼人の会」が企画して制作した合作です。

私、サリチル酸も沼人の会の中では最新参ではあるものの、この度基板を担当させてもらったのでビルドガイドを書きたいと思います。

このCassini3000のケースデザインはCorneやCorneliusの設計をしているfoostan氏が担当し、沼人の会の設計担当者たちでワイワイやりながらデザインしています。

再販は、正直ちょっと分かりません。

キーケットで沼の深淵からの呼び声を、ぜひ受け止めてください。

製品についてのお問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。

salicylic-acid3.hatenablog.com

沼人の会とは

天キーvol1から存在する謎のキーボード集団。

その実態は、なんだろう。

私も天キーvol3あたりから一緒にやらせてもらっています。

キットの中身を確認する

以下は本キットの内容です。

※このビルドガイドではBeThirty Orthoの写真を使いますが、QAZでも同様です。

内容物一覧

品目 数量
ケース 一式
基板 1
スイッチプレート 1
プレートフォーム 1
パネルマウントケーブル 一式
ネジ 8
ストラップリング 一式×2
ハンドル 一式
ゴム足 4

万が一部品が不足していたり不具合がある場合、お手数ですが私のDiscordサーバのとりあえず教えて!チャンネルでご連絡ください。

ケース

本ガイド内では『ケース』と呼びます。

更に上のケースを『トップケース』、下のケースを『ボトムケース』と呼びます。

トップケースとボトムケースがネジで仮止めされています。

基板

本ガイド内では『基板』と呼びます。

全ての部品がすでに実装されています。

ファームウェアは書き込まれておらず、ご自分で書き込んでいただく形式になっています。

スイッチプレート

本ガイド内では『スイッチプレート』と呼びます。

スイッチを嵌めて使用します。

プレートフォーム

スイッチプレートと基板の間に挟むスポンジフォームです。

本ガイド内では『プレートフォーム』と呼びます。

薄いながらもスイッチプレートと基板を密着させ、打鍵感を向上させます。

パネルマウントケーブル

本ガイド内では『パネルマウントケーブル』と呼びます。

BeThirtyのUSBコネクタをケース外に引き出すために使用します。

長めのネジが2本セットになっています。

ネジ

本ガイド内では単に『ネジ』と呼びます。

スイッチプレートやケースの上下を締結するために使用します。

基本的にこのネジは最後に使用するので、最初に開けて混ぜないように注意してください。

ストラップリング

本ガイド内では『ストラップリング』と呼びます。

既にネジが入っているので、ネジを取ってから使用します。

ハンドル

本ガイド内では『ハンドル』と呼びます。

大きめのネジが2つ入っているので、混ぜないように注意してください。

ゴム足

本ガイド内では『ゴム足』と呼びます。

もしゴム足の粘着力が低くなって剥がれた場合はAmazonでだいたい同じものを購入することができます。

※このゴム足はfoostanさんチョイスなので、以下の商品は完全に同じものではありません。

私がよく使用するのは6mm×2mmのものです。

キット外で必要なもの

一覧

品目 数量
キースイッチ 39or36
キーキャップ 39or36
USBケーブル 1

キースイッチ 

本ガイド内では『キースイッチ』と呼びます。

BeThirty Ortho及びBeThirty QAZはKailh社のChoc v2スイッチに対応しています。

BeThirty Orthoは39個、BeThirty QAZは36個必要です。

打鍵音を気にせずタイピングできる場合はWhite Rainスイッチを、打鍵音が気になる場合はDeep Sea Silent Islet Switchを選択することをオススメします。

私はこの2つのキースイッチがとても気に入っています。

Kailh Choc v2 White Rain Switchkeeb-on.com

Kailh Choc v2 Deep Sea Silent Islet Switchkeeb-on.com

上記のKailh Choc v2 Deep Sea Silent Islet Switch以外のChoc v2サイレントスイッチは推奨していませんが、一部のキーでピンを切り落とすことで使用可能になります。

キーキャップ

本ガイド内では『キーキャップ』と呼びます。

BeThirtyはCherryMX用のキーキャップをつけることはできますが、打鍵時にスイッチプレートまたはスイッチに衝突してしまう場合があります。

少なくともAcid CapsおよびGMKはスイッチに衝突してしまうように見えます。

衝突しても使えないことは有りませんが、打鍵感は悪くなってしまいます。

私の一番のオススメは私自身が設計したAcid Caps LowProfileですが、キー数が多く高価なのでBeThirtyを使用している人は予算と相談する必要があります。

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次点でオススメなのはXVX Low Profileキーキャップです。

刻印は一致しませんが安いですし、ロープロファイルスイッチ採用と相まってキーボード全体を薄く仕上げることができます。 

 

※XVXキーキャップはロープロファイルのものとそうでないものがありますので、間違えないようにご注意ください。

※YMDKのキーキャップはDeap Sea Silent Switch以外では干渉してスムーズに動かないので注意してください。

USBケーブル

本ガイド内では『USBケーブル』と呼びます。

BeThirty Ortho及びBeThirty QAZとPCとをつなぐために必要です。

USB Type-Cコネクタがついているものを選択してください。

必要工具

本キットの組み立てにハンダごては不要です。

色々な大きさのネジが混在しているので、ドライバーは適切なものを使用してください。

組み立て

いよいよ組み立てです。

まとまった時間は用意できましたか?

ゆっくりやっていきましょう。

※このビルドガイドではOrthoの写真を使いますが、QAZでも同様です。

基板端の捨て板を折り取る

基板の上下に付いている捨て板*1を折り取ります。

基板の上下についている余分な部分を折り取る

折りづらい場合はラジオペンチなどを使用してください。

割と力を込める必要があります。

プレートフォームを基板に敷く

プレートフォームを基板に敷きます。

スイッチ穴と基板のスイッチの取り付け部品の位置が合っていることを確認してください。

スイッチプレートを重ねる

スイッチ穴がプレートフォームの穴に合うように重ねます。

※スイッチプレートは薄いアルミ製なので、輸送中に少し歪んでしまう場合があります。

 その場合は少し指で修正してください。

 極端に曲がってスイッチが取り付けできない等がなければ使用できます。

キースイッチを取り付ける

スイッチを取り付けます。

まずは端からスイッチを取り付けていくとやりやすい

全てのスイッチを取り付けた

スイッチプレートの製造誤差により、穴がタイトになっている場合がありますが、奥までキッチリ差し込み、スイッチプレートに密着させます。

このとき、スイッチの端子が曲がっていないことと、差し込むスイッチの端子と基板のソケット端子の位置と合っていることを確認してください。

スイッチの端子が曲がっていたりする場合は指でまっすぐに直してください。

まっすぐに直せなかったスイッチは使用しないでください。

注意:3ピンあるスイッチの場合

Choc v2スイッチには3ピンのものが存在します。

Choc v2のRed、Brown、Blue、Silentなどです。

この3本目のピンは特に電気的な役割を持っておらず固定用の物となっているため、取り付けに際して干渉する場合は切り取ってから取り付けてください。

BeThirty Orthoの場合

ファームウェアを書き込む

ファームウェアの書き込みのために、基板のUSBコネクタを使用してPCに接続してください。

「RPI-RP2」というストレージとして認識されるので、以下のファイルをダウンロードしてドラッグ・アンド・ドロップで書き込みをしてください。

書き込みが完了するとストレージは自動的に切断され、キーボードとして認識され直します。

BeThirty QAZのファームウェア

drive.google.com

BeThirty Orthoのファームウェア

drive.google.com

テストする

スイッチが取り付けられたらPCにつなぎ、反応するかテストして下さい。

テストにはVialのテストモードを使用してください。

※BeThirtyはVialファームウェアが標準導入されているため、Remapでは使用できません。

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キーキャップを取り付ける

自分の求めるキーマップに応じた配置でキーキャップを取り付けます。

トップケースとボトムケースを分解する

トップケースとボトムケースを仮止めしているネジを外します。

下4箇所と後ろ2箇所の計6箇所のネジを外します。

トップケースにハンドルをネジ止めする

トップケース後部にハンドルをネジ止めします。

トップケース後部には他にもネジ穴があるので、他の穴を使用しないように注意してください。

ボトムケースにストラップリングをネジ止めする

ボトムケースの後ろ側にストラップリングをネジ止めします。

ストラップリングのネジが無い!という方は、まずストラップリングにネジが入っていないか確認してください。

パネルマウントケーブルをトップケースに取り付ける

パネルマウントケーブルを付属のネジでトップケースに取り付けます。

ネジ穴がいくつかあるので、取り付け場所に気をつけてください。

スイッチプレートをボトムケースにネジ止めする

付属のネジでスイッチプレートの四隅をネジ止めします。

パネルマウントケーブルを取り回す

このCassini3000で一番難しい工程です。

こんな感じでグリッとケーブルを曲げて取り回してください。

ケーブルもそれなりに硬く、割とキツイので思い切って曲げてみてください。

USBコネクタ部分は強めに曲げグセを付けておくと、次の工程が楽になります。

基板にパネルマウントケーブルを接続し、トップケースとボトムケースを閉める

パネルマウントケーブルを基板に接続し、トップケースとボトムケースを合わせます。

この時、パネルマウントケーブルのUSBコネクタ部分の根本に曲げグセを付けられていないと閉めるのに苦戦します。

パネルマウントケーブルの根本に曲げグセを付けていないので苦戦しました

どうしても基板の根本のUSBコネクタの強度が気になる方は、別途L字コネクタなどを使用してください。

トップケースとボトムケースをネジ止めする

ケースを分解したときと逆にネジ止めします。

ゴム足を貼り付ける

ボトムケースにゴム足を貼り付けます。

完成!

お疲れ様でした!

達成感とともに、ゆっくりと自作キーボード温泉に浸かってください。 

使用上の注意

  • USBケーブルの抜き差し時にUSBコネクタを剥がさないように、力加減に十分注意して下さい。

動かない時に

以下のサイトがトラブルシューティングについて網羅していますので参考にしてください。

scrapbox.io

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おわりに

ビルドガイドはいかがでしたでしょうか。

分かりやすかったでしょうか。

なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。

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本記事はClickBoard Ortho Proto3 + テントベースで書きました。

*1:製造時に位置合わせに使用するだけの板のことです。