自作キーボード温泉街の歩き方

自作キーボードの世界は温泉に例えられます。自作キーボードの温泉街の楽しい歩き方を紹介します。

自作キーボードキット『O51Go』『R47Go』ビルドガイド

こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

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今回は私の設計した自作キーボードキット『O51Go』『R47Go』の組み立て手順書、ビルドガイドを書きたいと思います。

はじめに

キットをお買い上げ頂いた方、お買い上げありがとうございます。

拙い部分もあると思いますが一所懸命にガイドしますのでよろしくお願いします。

GoFortyコンセプトとは

本キーボードは私の「40%キーボードを楽しもう」というGoFortyコンセプトに基づいて設計されました。

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前置き

本キットはハンダ付けは不要ですが、本ガイドを見て分からない点があったら「やってから考える」のではなく、「先に」私まで問い合わせて、疑問を解消させてから取り組んでください。

製品についてのお問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。

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キットの中身を確認する

以下はO51Go及びR47Goの組み立てキットの内容です。

基本キット内容物一覧

品目 数量
スイッチプレート 1
基板 1
ボトムプレート 1
アクリルチルトバー 1
スイッチプレートフォーム 1
フォームシール 2
スペーサー 4
ハネナイトワッシャ 4+
M3ネジ(4mm) 6+
M3ネジ(12mm) 2
ゴム足 6

万が一部品が足らない場合、お手数ですが以下の方法でご連絡ください。

購入先が遊舎工房様の場合:遊舎工房のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

購入先が私のBoothショップの場合:Boothのメッセージ、DiscordのDM、本記事のコメント欄(公開されません)にメールアドレスをいただけましたらすぐに発送対応いたします。

スイッチプレート

本ガイド内では『スイッチプレート』と呼びます。

スイッチを嵌めて使用します。

基板

本ガイド内では『基板』と呼びます。

全ての部品がすでに実装され、ファームウェアが書き込まれています。

ボトムプレート

本ガイド内では『ボトムプレート』と呼びます。

このプレートがキーボードの底面になります。

アクリルチルトバー

本ガイド内では『チルトバー』と呼びます。

この8mmのバーがキーボードを打鍵しやすい角度に傾斜させてくれます。

プレートフォーム

スイッチプレートと基板の間に挟むスポンジフォームです。

本ガイド内では『プレートフォーム』と呼びます。

薄いながらもスイッチプレートと基板を密着させ、打鍵感を向上させます。

フォームシール

本ガイド内では『フォームシール』と呼びます。

基板裏に貼り付け、基板がボトムプレートに衝突しないようにします。

スペーサー

本ガイド内では『スペーサー』と呼びます。

スイッチプレートとボトムプレートの間に配置し、ネジ止めするのに必要です。

ネジ

プレート各種をネジ止めするのに必要です。

M3ネジ(4mm)が6個以上、M3ネジ(12mm)が2個入っていますので確認してください。

ゴム足

キーボードを卓上で滑らないようにする滑り止めです。

シートについたゴム足が6個入っていますので確認してください。

キット外で必要なもの

一覧

品目 数量
キースイッチ 51or47
キーキャップ 51or47
USBケーブル 1

キースイッチ 

本ガイド内では『キースイッチ』と呼びます。

O51Go及びR47GoはKailh社のChoc v2スイッチ、とりわけLofree Flowスイッチに対応しています。

O51Goは51個、R47Goは47個必要です。

打鍵感がすごく良いのでLofree Flowスイッチを強くオススメします。

キーキャップ

本ガイド内では『キーキャップ』と呼びます。

O51Go及びR47GoはCherryMX用のキーキャップをつけることは出来ますが、打鍵時にスイッチプレートまたはスイッチに衝突してしまう場合があります。

少なくともAcid CapsおよびGMKはスイッチに衝突してしまうように見えます。

衝突しても使えないことは有りませんが、打鍵感は悪くなってしまいます。

私のオススメはXVX Low Profileキーキャップです。

刻印は一致しませんが安いですし、ロープロファイルスイッチ採用と相まってキーボード全体を薄く仕上げることが出来ます。

※XVXキーキャップはロープロファイルのものとそうでないものがありますので、間違えないようにご注意ください。

USBケーブル

本ガイド内では『USBケーブル』と呼びます。

J67GとPCとをつなぐために必要です。

USB Type-Cコネクタがついているものを選択してください。

必要工具

本キットの組み立てにハンダごては不要なので、ドライバーだけ用意してください。

ベッセル(VESSEL) クッショングリップドライバー 〈細軸タイプ〉 +0×75 610

ベッセル(VESSEL) クッショングリップドライバー 〈細軸タイプ〉 +0×75 610

 

基板端を塗れるマジックペンも有ったほうが見た目が良くなります。

ゼブラ 油性ペン ハイマッキー 黒 3本 P-MO-150-MC-BK3 Japan

ゼブラ 油性ペン ハイマッキー 黒 3本 P-MO-150-MC-BK3 Japan

組み立て

いよいよ組み立てです。

まとまった時間は用意できましたか?

ゆっくりやっていきましょう。

(オプション)プレートの断面をサインペンで塗る

スイッチプレート、基板、ボトムプレートの側面は白っぽくなっていると思います。

その断面をぐるっと一周サインペンの太い方で黒く塗っておきましょう。

この一手間が出来上がりの質感を上げますので是非やってください。

※白いプレートは黒いマジックで塗らないほうが良いです。

サインペンで塗装済み例← →基板端そのまま
(画像はJ67Gのものです)

プレートフォームを基板に敷く

プレートフォームを基板に敷きます。

スイッチ穴と基板のスイッチの取り付け部品の位置が合っていることを確認してください。

スイッチプレートを重ねる

スイッチ穴がプレートフォームの穴に合うように重ねます。

O51の場合、裏でも取り付けられるので注意が必要です。

裏側には表面の模様がなく、プレートの左右端にGoFortyケース取付時に貼り付けるフォームシールの形が印刷されています。

キースイッチを取り付ける

スイッチを取り付けます。

スイッチプレートの製造誤差により、穴がタイトになっている場合がありますが、奥までキッチリ差し込み、スイッチプレートに密着させます。

このとき、スイッチの端子が曲がっていないことと、差し込むスイッチの端子と基板のソケット端子の位置と合っていることを確認してください。

スイッチの端子が曲がっていたりする場合は指でまっすぐに治してください。

まっすぐに治せなかったスイッチは使用しないでください。

テストする

スイッチが取り付けられたらPCにつなぎ、反応するかテストして下さい。

テストにはRemapのテストモードなどが便利です。

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基板にフォームシールを貼り付ける

基板裏の中央部分にフォームシールを貼り付けます。

O51Goの場合の貼り付け例

R47Goの貼り付け例

上記の例では1つだけ貼り付けていますが、実際に使用して底打ち音が気になる場合はもう一つ貼り付けてください。

スイッチプレートにスペーサーをネジ止め(仮)する

スイッチプレートにハネナイトワッシャを起き、スペーサーを4mmのネジでネジ止めします。

※仮止めなので締め込みすぎないように注意してください。

赤丸がハネナイトワッシャです。締め過ぎ注意。

ボトムプレートをネジ止めする

ボトムプレートの切り欠きを基板のUSBコネクタに合わせ、ボトムプレートの手前側(下写真下側)を4mmのネジでネジ止めします。

これは仮止めではなく、奥まで締め込みます。(もちろん全力で締め込むとネジを痛めてしまうので、適度に回してください)

奥まで入らなかった場合は表面からの仮止めで奥まで入れすぎなので、表側のネジを緩めて裏側のネジを奥まで締め込みます。

チルトバーをネジ止めする

ボトムプレートの奥側に、チルトバーとボトムプレートを一緒に12mmのネジでネジ止めします。

ゴム足を貼り付ける

ボトムプレートに印刷された円形の部分にゴム足を6個貼り付けます。

キーキャップを取り付ける

自分の求めるキーマップに応じた配置でキーキャップを取り付けます。

キーマップをカスタマイズする

以下の記事を参考にオリジナルのキーマップを探求してください。

※本キーボードはRemapに登録済みです。

 キーマップの書き換えはRemapを使用してください。

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Vial対応ファームウェアも作りました。

TapDanceやCombo機能を使用したい方はこちらを利用してください。

drive.google.com

drive.google.com

一応ソースコードも置いておきます。

※そのうちちゃんとリポジトリで公開します。

drive.google.com

drive.google.com

完成!

お疲れ様でした!

達成感とともに、ゆっくりと自作キーボード温泉に浸かってください。 

使用上の注意

  • USBケーブルの抜き差し時にUSBコネクタを剥がさないように、力加減に十分注意して下さい。

動かない時に

以下のサイトがトラブルシューティングについて網羅していますので参考にしてください。

scrapbox.io

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おわりに

ビルドガイドはいかがでしたでしょうか。

分かりやすかったでしょうか。

なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。

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本記事はO51Go with GoFortyケースで書きました。