自作キーボード温泉街の歩き方

自作キーボードの世界は温泉に例えられます。自作キーボードの温泉街の楽しい歩き方を紹介します。

「Acid Caps ”Premium"」新色の予約販売を開始するので解説するよ!

こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。

f:id:Salicylic_acid3:20181119233252p:plain

StandardやCollectionよりも最低発注個数が多かった"Premium"が売り切れてしまったので、次回発注をしようと思います。

今回は一挙4種のカラーで展開しますので、詳しく解説したいと思います。

前置き:Acid Capsって?

私が展開する日本語配列にも対応したキーキャップセットシリーズの名前です。

「Acid Caps」というキーキャップシリーズのキッカケと概要については以下の記事を参照してください。

salicylic-acid3.hatenablog.com

その後の展開や統廃合を繰り返し、TPOを選ばずにどこでも使える"Standard"、奇抜なデザインの"Collection"、更にその高級ラインとして"Premium"を設定して展開してきました。

salicylic-acid3.hatenablog.com

salicylic-acid3.hatenablog.com

前置き2:Acid Caps "Premium"って?

その名の通りAcid Capsの高級ラインという位置づけです。

肉厚なPBT製キーキャップ、豊富なコンベックスキー、日本の自作キーボードシーンに更に合わせたセット内容、そして精密な印刷が高レベルで実現されています。

ただしその高品質さと引き換えに、最低発注個数が非常に多く、個人で捌くのはかなり難しい商品でした。

しかし去年moimate社と提携することによってなんとか全て売り切ることができました。

moimate社の倉庫に届いた段ボールの量から見て、私の家に届いていたら、私の家庭内地位は限りなく低下していたことでしょう。

イメージ図、で良かったマジで

注意事項

今回の販売は前回のAcid Caps "Premium" Reflex Blueと色々変わっているので、最初に3つ注意事項を挙げさせてください。

注意1:今回は予約販売の形式にしました

moimate社と提携することで、私が発送不可能になる事態が起こっても発送が完遂されることが担保されたと考えましたので、最近は予約販売の形式を取ることが多くなりました。

在庫の山をできるだけ抱え続けないようにする工夫なので、すぐ欲しい方には申し訳ありませんがご理解いただけますと幸いです。

注意2:新色は現物がない状態なのでお安くしました

今キーキャップの製造中で試作も現物が無いのですが、規定数の製造完了後に各カラーの試作を行って最終版を決定します。

しかし、多数のカラーバリエーション展開するとどうしても人気が偏ってしまいます。

※Acid Caps "Collection"はこれが非常に顕著で、割と真剣に在庫対策を考えないといけない状況だったりします。

そこで画面イメージだけの段階で予約販売を行うことで、ある程度製造数に傾斜を付けてしまおうという試みです。

こうしないとキーキャップデザインに冒険がしづらく、非常に無難なものしか製造できなくなる状況を回避したいと思います。

※Reflex Blueは結構尖ってますが、売り切れたことからギリギリセーフだったようでしたね。アブネッ!

というわけで買う方としてはイメージ画像のみでリスクがある状況になってしまいましたので、約10%安くして販売しようとしたというわけです。

もちろん、イメージ画像にできるだけ忠実に製造できるように頑張りますので、ある程度信頼してもいいよという方だけご購入ください。

注意3:ちょっとセット内容が変わりました

旧← →新

レイアウト図だけで見ると、なんとなくは分かるけどよくわからないと思います。

簡単に変更点と意図を説明します。

自分で確認したい方はこちらを参照してください。

www.keyboard-layout-editor.com

7uスペースバーの廃止

日本語配列と日本の自作キーボードシーンのためというAcid Capsの目的にそぐわないので廃止しました。

Acid CapsはTsangan*1にも対応していないので、おそらく7uスペースバーが欲しい人はいないんじゃないかと思います。

私はTsanganも大好きなんですけどね。

5キーと6キーを追加

オーバーラップレイアウトを採用するErgoArrowsPro用に追加しました。

いや、正直に言うと忘れてました、申し訳有りません。

ロゴキーの追加

今まではR4とR3にしかノベルティキーは有りませんでしたが、R2とR1にも追加しました。

GoFortyXの真ん中用様々なキーボードに付けて欲しいからです。

1.25u Shiftキー、Pauseキーの追加

なんか要望がありそうなので追加しました。

1.75u Controlキーの追加

今度は忘れないよう何度もチェックしました。

Acid / Alkaliキーの廃止と新ロゴキーの追加

色々考え、私含めて使っている人が多くなさそうなジョークキーキャップの「Acid / Alkari」を廃止し、新ロゴを追加することにしました。

新ロゴは現在デザイン中で、今後のKeeb-On!の進行方法を示すようなものにする予定です。

キーキャップ紹介

さて、ようやくキーキャップの紹介です。

各キーキャップの紹介は商品ページに書いたデザイナーズノートと同様です。

今後は割としっかり書いていくので是非こちらもお楽しみに。

 

また一つ注意してほしい点として、全てのキーキャップのベース色はReflex Blueと同じブライトホワイトです。

その上に昇華印刷で印刷されるレジェンド(印字)の形や色で差別化を図っています。

ベース色はこの白い部分の色です

新色1:Kirisame

「Acid Caps “Premium”」Kirisamekeeb-on.com

デザイナー:私(サリチル酸

最初はGray on Whiteとして進めていたんですが、StandardのGray on Whiteと名前が丸かぶりでトラブルの元になるので名前を変更することになりました。

白と灰色から連想して色々考えましたが、昔経験した白と灰色を思い出したので霧雨と名付けました。

そう、デザイナーのサリチル酸が昔経験した、富士山スカイラインの昼間、霧雨降りしきる中、前が全然見えなくて恐怖に震えながらバイクで走ったあのときのことです。

さて、前置きが長くなりました。

このKirisameは標準的なレジェンドを採用しつつ、全体的に淡い印象になるように調色しました。

ベースカラーには明るい白を、レジェンドには僅かに青みがかかったグレーを採用しています。

黒よりは薄いグレーのレジェンドですが、Reflex Blueよりも見やすい程度の色味に抑えています。

白いキーキャップが好きな方だけでなく、キーボードを白に統一したいけど無刻印まではちょっと抵抗があるという人にもオススメできます。

新色2:Modern Extended

「Acid Caps “Premium”」Modern Extendedkeeb-on.com

デザイナー:私(サリチル酸

往年の名キーボードをオマージュし、デザイナーの考える現代っぽさを付加したキーキャップです。

ベースカラーはReflex Blueと同様のブライトホワイト(僅かに青みがかかった蛍光灯のような白)を、レジェンドは灰色がかった色を採用し、キーボードの白とPCのシルバーに合うように調色しています。

デザインのキッカケとしては、デザイナーであるサリチル酸が最近個人的に買ったiPad Airにキーボードを接続した際、レジェンドが一致せずによくストレスが溜まっているため作ろうと思い立ちました。

キーセットとレジェンドが一致していることを条件にしているAcid Capsの縛りを無視していますが、デザイナー本人なので許してくださいということでiPadMacOSを使っている方に是非いかがでしょうか。

逆にWindowsを使用している方はレジェンドの内容に過不足がないかよく確認をお願いします。

新色3:Light Aurora

「Acid Caps “Premium”」Light Aurorakeeb-on.com

デザイナー:ゆかり(eucalyn_)

ベースカラーはReflex Blueと同様のブライトホワイト(僅かに青みがかかった現代的な印象の白)、レジェンドはオーロラを彷彿とさせるピンク・緑・藍・紫のグラデーションを採用しました。

またレジェンド(文字)には、世界中のデザイナーに愛されているFutura-PTをベースフォントとして採用。視認性を高めると同時に清潔感と洗練された印象を与えるようデザインしました。

Light Auroraは、オフィスでの使用にも違和感のない落ち着いた色合いながらも、デスクに置くだけでワンポイントのおしゃれを楽しめるデザインになるよう意識しました。
シンプルさを保ちつつも個性的な色使いが視界に入ることで、日々のタイピング作業が一層楽しく感じられるのではないでしょうか。

私自身がいつか作りたいと考えていたカラースキーム&デザインのキーキャップです。

キーボードの白に合うだけでなくデスク上のワンポイントになるような新しいキーキャップ「Light Aurora」で、作業空間を彩りませんか?

現行:Reflex Blue

「Acid Caps “Premium”」Reflex Bluekeeb-on.com

デザイナー:私(サリチル酸

Reflex Blueとは、色の名前です。

「反射された青」という名前の通りに深い鮮やかな青です。

この青はEUの欧州旗などにも使用されています。

Acid Caps Premium Reflex Blueは晴天の雪原のようなブライトホワイトのベースカラーと、晴天の奥の深い青をアクセントキーに採用したキーセットです。

鮮やかな白に薄い色の小文字レジェンドは、パッと遠目に見た際に無刻印のようなシンプルさを提供しますが、レジェンドが必要になった際にはしっかりガイドしてくれます。

空と雪の狭間のようなグラデーションと一緒に、末永く相棒としてお楽しみください。

他のスペック等

  • キー数:183キー※
  • 素材:PBT
  • キーの厚み:約1.5mm
  • プロファイル:Cherryプロファイル
  • レジェンドの印字方式:昇華印刷(アクセントキーなどの白地以外のキーのみ5面昇華印刷)
  • 製造:Keyreative

Acid Capsの今後

Acid Capsは今後、PremiumとLow Profileの2ラインを強化していく予定です。

StandardはKirisameのようにPremiumに寄せていく方向で、Collectionはちょっと未定です。

Premiumで同じことをやるにはコストがですね。。。

Low Profileは近いうちに最初の試作品が出来上がる予定です。

Low Profileは金型を作ってしまったので、ガンガンデザインを追加して回さないといけないので、ちょっとどうしようかなあと悩んでいます。

Ultra Low Profileもやりたいんですけど、まだまだクリアすることが多くて寝言の段階です。

ランキング参加中

面白かったり、期待していただけましたらポチッとお願いします!

おわりに

一人でやるつもりだったAcid Capsがどんどん広がっていって凄いですね。

今回で2デザインを追加したことで、私のキーキャップデザイン歴はそこそこ充実してきました。

もっと色々なデザインを作りたいですね。

 

本記事に対して問い合わせや要望があれば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。

salicylic-acid3.hatenablog.com

この記事はO51Go + GoFortyケースで書きました。

*1:英語キーボードの有名な配列。
7uスペースバーを使って少しレトロに仕上げる際に採用することが多い印象。
Winキーレスレイアウトや、左下と右下のキーを削ってHHKB配列(HHKB配列ではない)へと派生することも多い。