こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。
Nakedシリーズとして私が設計したキーボードも3つ目に突入(!)し、少しややこしくなってきたので、ここらで一回解説などを挟もうと思います。
- Nakedシリーズとは
- 蓋付き専用カバーが装着可能
- カラフルなカバー展開
- 狭ピッチキーキャップ専用設計
- Nakedシリーズのレイアウトについて
- リバーシブルで自由に組み合わせられるプレート
- オプションで用意されるスペシャルデザインプレート
- 外部デバイスを3.5mmステレオミニケーブルにて接続可能
- シリーズ内の特徴
- 販売について
- その他
- おわりに
Nakedシリーズとは
私が設計したキーボードのシリーズで、今現在Naked48LED、Naked60BMPの二種が販売中で、Naked64SFが近日発売予定、という状況です。
シリーズに共通の特徴をまとめると以下になります。
- 蓋付き専用カバーが装着可能
- カラフルなカバー展開
- Kailh Choc(ロープロファイル)スイッチ用狭ピッチキーキャップ専用設計
- Ortholinear(格子)レイアウトと、分割配置
- リバーシブルで自由に組み合わせられるプレート
- オプションで用意されるスペシャルデザインプレート
- 外部デバイスを3.5mmステレオミニケーブルにて接続可能
それぞれの詳細について説明していきます。
蓋付き専用カバーが装着可能
最大の特徴は名前の由来ともなっております、蓋付きのカバーを用意している点です。
カバー素材は高級車の内装に使われるAlcantara®アルカンターラ®という高級人工皮革を切り出して作っており、手触りは抜群です。
※Alcantara®アルカンターラ®はアルカンターラ社が製造・販売する商標登録されたカバリング素材です。
アルカンターラは耐久性と風合いに優れた素材で、本革と取り違えるほど手触りがいいです。
スエード調はサラサラで柔らかく、レザー調はツルツルでそれぞれ本当に革のような手触りで、いつまででも撫でていたくなります。
このカバーを装着することでキーボード内部へのホコリの進入を防ぎます。
蓋はマグネットでしっかり保持され、閉じると引っかかりのない板状になります。
このまま持ち歩いてもお洒落なのですが、鞄の中でキーが何かに引っかかったりすることなくスムーズに出し入れが可能な点も隠れたメリットです。
蓋はそのまま反対側に折り曲げて使用可能です。
カラフルなカバー展開
カバーのアルカンターラ素材は高級素材ですので、正規品をカラーコード指定で仕入れるとめちゃくちゃ高いので、在庫処分品をメーター単位で仕入れてカバーとして生産しています。
なので基本的に色は在庫一回きりの限定展開になります。
カバーを変えるだけでキーボードの雰囲気がガラッと変わるので、気分転換に着せ替えてもいいかもしれません。
スエード調
- 朱赤(明るい赤)
- 深紅(暗い赤)
- 濃紺(在庫切れ)
- 黒
- ゼブラ
レザー調
- ブラック
- ブルー
- ライトグレー
浴衣カバー
天キーで販売した、本物の浴衣生地を通常のカバーに一枚一枚貼り付けたスペシャル仕様のカバーも今後ラインナップ予定です。
狭ピッチキーキャップ専用設計
通常のMXキーキャップの寸法は縦19.05mm×横19.05mmで、Kailh Chocスイッチ専用キーキャップは縦17mm×18mmの寸法と最大で2mm小さいです。
この寸法ピッタリに作ってあることを挟ピッチといいます。
Choc(ロープロファイル)スイッチに対応しているキットは数多ありますが、挟ピッチ専用の自作キーボードキットは少ない(Helix picoとPlanck lightくらい)です。
この狭ピッチに対応している利点は、上下のキーに指が届きやすいことです。
具体的に、どれくらい届きやすいかと言うと、
・手の小さい女性でも無理せず打てる
・手の大きい男性なら数字列まで手を動かさず届く
Nakedシリーズのレイアウトについて
Nakedシリーズのレイアウトの特徴は3つで、Ortholinear(格子)レイアウトである点、左右分割レイアウトである点、最下端列と左右端列を2mm離している点です。
Ortholinear(格子)レイアウトのメリット
コンパクトさ
四角いキーキャップを使う以上、四角い面に配置する場合においてOrtholinear(格子)レイアウトが最密に配置できるレイアウトです。
密度を上げられるのでコンパクトなキーボードに仕上げられます。
運指距離の短さ
細密配置なので指の移動距離が理論上最短距離になります。
各指の担当キーを守っていればカラムスタッガード(縦にズレたレイアウト)も同様に最短距離となるのですが、OrtholinearレイアウトにはQ,P,Zキーを薬指で押すなどの癖をそのまま吸収してくれる懐の深さがあります。
テンキーレイヤーの違和感の無さ
また、自作キーボードの大きなメリットでもあるレイヤーという機能を使うと、ある特定のキーを押し続けている間テンキーのようなレイアウトになります。
行や列でズレているレイアウトより整然と並んでいるレイアウトのほうが圧倒的に使いやすいです。
左右分割レイアウト
左右のアルファベットキーを36mm離し、打鍵時に窮屈になる挟ピッチのデメリットを解消しています。
窮屈な打鍵姿勢になると、手首を強引に曲げてまっすぐ打ち込む必要がありますが、左右を離すことで自然に打鍵することが出来ます。
最下端列と左右端列を2mm離す
挟ピッチの利点と説明した縦幅の短さは、親指で打鍵するキーにとっては届かなくなってしまう要因になるので、2mm下げています。
また、この隙間にはカバー部が来ることによって外見上のアクセントにもなります。
リバーシブルで自由に組み合わせられるプレート
Naked48LEDもNaked60BMPも真ん中のプレート、蓋部のプレートの表裏に異なるデザインが施されており、組立時に好きな面を表にすることで個性を表現することが出来ます。
オプションで用意されるスペシャルデザインプレート
プレート部のデザインの自由度の高さを活かし、特別なデザインプレートを展開しています。
角娘たちの休日プレート
大人気イラストレーターであるjaco(@age_jaco)先生に描き下ろしイラストを書いていただきました。
説明不要の最強の可愛さを、あなたの手の中に持ち運ぶことが出来ます。
閉めるか折りたためば外からは見ませんので、安心して愛でることが出来ます。
令和元年記念プレート
平成からの改元を記念して、令和という元号の元となった万葉の句と梅の花をあしらったシンプルなデザインです。
外部デバイスを3.5mmステレオミニケーブルにて接続可能
テンキーパッドのSetta21、カーソルキーパッドのNafudaとTRSケーブル(一般的な3.5mmステレオミニケーブル)で繋げることにより、USBポート一つでPCと接続可能です。
とにかくQMKファームウェア対応のテンキーはすごく便利なので、エクセルでの作業が多い方は是非ご検討ください。
シリーズ内の特徴
ここまではNakedシリーズに共通の特徴をお話しました。
以下はNaked48LEDとNaked60BMPの特徴をお話します。
Naked48LED
Naked48LEDは数字行のない50%キーボードです。
その最大の特徴は、名前にもなっているLEDを搭載可能な点です。
テンションが上がるLEDを、是非深夜の進捗のお供にしてください。
LED発光パターンはこんな感じ。やっぱりつながった感じでしっくりくる pic.twitter.com/otLrGdTiFN
— サリチル酸♨自キ温泉ガイド (@Salicylic_acid3) March 22, 2019
Naked60BMP
Naked60BMPは数字行のある60%キーボードです。
その最大の特徴は、こちらも名前にもなっているBMP(BLE Micro Pro)を搭載し、Bluetooth接続に対応できる点です。
ワイヤレスになるだけでカバンの中で絡まるアンチクショウを減らすことができるので、持ち出しには最適です。
ボタン電池を2個搭載しながらもキートップまで15mmという驚異の薄さを誇ります。
※BMP使用時にはSetta21やNafudaとのTRS接続は出来ませんのでご留意ください。
販売について
通販
boothにて販売しています。
店舗
また、遊舎工房レンタルボックスの一番左下のボックスでもNakedシリーズを展開します。
実際に見ることが出来るので是非お願いします。
salicylic-acid3.hatenablog.com
その他
AKIBA PC Hotline!にて私のキーボードキットが取り上げられました!
(近日発売)Naked64SF
他のシリーズと違い、持ち運びを全く重視せず、家で一体型をいい感じに使いたいという私のニーズに答えるべく開発した大型キーボードです。
とにかく全部入りを目指したキーボードで、LED搭載、BMP対応(単4電池2個)MXスイッチChocスイッチ両対応という特徴があります。
全部入りにしたので、そのかわりデカイです。
途中から傾いたキーレイアウトが特徴的ですが、このレイアウトの狙いや効果は後日説明記事を書きますので乞うご期待。
おわりに
Nakedシリーズの特徴や狙いなどはいかがでしたでしょうか。
この他にも各々こだわりポイントは書ききれないほど有るので、是非その手で確かめてみてください。
なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。
salicylic-acid3.hatenablog.com
この記事はNaked64SFで書きました。