こんにちは。自キ温泉ガイドのサリチル酸です。
今回は私の設計した自作キーボードキット『Guide68』のオプションケースの紹介と組み立て手順、ビルドガイドを書きたいと思います。
2023/2/28 フレームタイプケースに部品を追加
はじめに
Guide68のビルドガイドや自作キーボード設計ガイドにも書いていますが、ケース編や応用編の進捗に従ってアップグレードを施していく予定です。
その第一弾としてケースを設計しましたので、その紹介と組み立て手順を書こうと思います。
購入前や組立時に分からないところがあったら事前に私まで問い合わせ、疑問を解消させてから取り組んでください。
お問い合わせは私のDiscordまでどうぞ。
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ケースタイプごとの特徴
Guide68のケースオプションは廉価な「フレームタイプ」、しっかりした打鍵感の「トレイタイプ」、トレイタイプにパームレストプレートシステムを組み込んだ「パームレスト一体タイプ」の三種展開いたします。
それぞれの特徴を解説します。
フレームタイプ
フレームタイプケースは一番廉価で無線接続も可能な唯一のケースです。
名前の通りフレーム状のケースで、通常のGuide68のサンドイッチ構造に挟み込む形で装着します。
使用目的としてはサンドイッチケース特有の気になるプレート間の隙間を埋めることでのドレスアップ目的を想定しています。
電池基板を搭載できるボトムプレートをそのまま利用可能なので、BMPを用いた無線接続もそのまま継続可能です。
内部にフォームを追加することも出来ます。
チルト角度は標準の約4°から変更はありません。
トレイタイプ
トレイタイプケースはフレームタイプケースから一歩高級方向に進めたケースです。
名前の通りトレイ状のケースで、通常のGuide68のボトムプレートを差し替える形で装着します。
フレームタイプで気になるボトムプレートとカバープレートの間の隙間を完全に埋め、シンプルな外見になっています。
ボトムプレートを差し替える形なので無線接続は出来ませんが、代わりにウェイトを内部に仕込むことが出来ます。
ウェイトは車のホイール用の鉄製のバランスウェイトを使用し、重量を増やすことで安定感や打鍵感を向上させることが出来ます。
トレイタイプも内部にフォームを入れることが出来ます。
チルト角度は標準の約4°からやや大きくなり、5°となっています。
パームレスト一体タイプ
パームレスト一体タイプケースはトレイタイプケースからさらに一歩高級方向に進めたケースです。
名前の通りケースの手前側を伸ばしてパームレストとした形状のケースで、トレイタイプと同様に通常のGuide68のボトムプレートを差し替える形で装着します。
パームレスト一体型とすることでパームレストとキーボードとの位置関係が固定され、机上を片付けたり持ち運んだりする際にスムーズに移動させて使用することが出来ます。
さらにパームレストプレートシステムという、手が触れる部分をプレート化して取り外すことが出来るようにすることにより、好きな手触り、好きな素材、好きな高さで使用することが出来るようになっています。
パームレストプレートシステムで使用するプレートの作成方法や発注方法については別途記事にまとめますので、もう少々お待ち下さい。
本タイプは7sProMaxで採用したシステムを簡略化したものです。
全タイプに共通した特徴
ちょっと基板が長いProMicro Type-Cを使用してもキーボードの外形から飛び出さなくなりました。
Pro Micro Type-C版shop.yushakobo.jp
左右を繋げるケーブル用の穴をタイトに作りすぎてしまったため、使用するケーブルに制約が出来てしまいました。
写真のリールケーブルはダイソーのものです。
あまりにピッタリなので、私が販売するケースセットには本ケーブルを同梱することにしました。
BMP + LPME-IOを使用した構成の場合は4極タイプのケーブルが必要ですので、別途AliExpressやAmazon、遊舎工房等で調達していただければと思います。
ケースデータの公開について
ケースの試作代金を回収させて頂くため、Boothでの在庫がなくなってからケースデータを公開します。
Boothでの販売価格はケースデータを使って自分で発注したほうが安いくらいの値付けですので、安く済ませたい方はケースデータの公開までお待ち下さい。
Boothでのフォームなどをセットした販売は当面継続するつもりですが、ケースが非常に大きく家のスペースを消費するため、継続販売が難しい場合があります。
注意事項
JLCPCB社が提供する3Dプリント(レジン)サービスを利用して製造しています。
そのため、3Dプリントに由来する積層痕や擦り傷、破片の付着などがありますが、これは避けられないものですので交換対応の対象外とさせていただきます。
また、公開されたデータを用いてJLCPCB社や他社の3Dプリントサービスに発注しても全く同様の造形が出来るとは保証できかねますのでご了承ください。
また、以下の内容物は私が販売する際に同梱するもので、単体で販売することは有りませんのでご了承ください。
組み立て手順
簡単ですが、組み立て手順を紹介します。
全ての手順はGuide68が完成した後に実施してください。
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フレームタイプセットの内容物
品目 | 数量 |
ケース | 2 |
フォーム | 2 |
スペーサー(4mm)スリ割オスメス | 5 |
リールケーブル | 1 |
フレームタイプセットの組み立て手順
ボトムプレートを外し、スイッチプレートから7mmスペーサーを外します。
ケースを表側からはめます。
ProMicro Type-Cなど、長めのProMicroを使用している場合は干渉しないように斜めに挿入します。
ケースにはめたらスペーサーを裏側から一つずつ落として表側から一つずつネジ止めします。
※必ずケースは表側(キースイッチ側)からはめてください。
裏側から無理にはめようとすると破損の原因になります。
フォームを敷きます。
ダイオードなどが干渉する場合はハサミ等で穴を広げてもいいです。
ボトムプレートをネジとケースセット付属のスペーサー(4mm)スリ割オスメスで止めします。
スペーサー(4mm)スリ割オスメスはマイナスドライバーを使って止めることが出来ます。
※締め過ぎるとスペーサー部がネジ切れるので注意してください。
カバープレートをネジ止めします。
トレイタイプセット、パームレスト一体タイプセットの内容物
品目 | 数量 |
ケース | 2 |
フォーム | 4 |
ウェイト | 5 |
ネジ(7mm) | 10+ |
ナット | 10+ |
ナット(薄め) | 5+ |
リールケーブル | 1 |
ゴム足 | 8 or 12 |
トレイタイプセット、パームレスト一体タイプセットの組み立て手順
下の写真を参考に、左右のトレイにウェイトを貼り付けます。
手前側から貼り付けていくとキレイに収めやすいです。
ウェイトは折り曲げてシール部分をハサミで切ることが出来ます。
※ウェイトは大小一つずつ余ります。
フォーム(小)を敷きます。
フォーム(大)を敷きます。
組み立てたGuide68からボトムプレートを外し、スイッチプレートから7mmスペーサーを外します。
ケースの六角の部分にナットを横から奥まで差し込みます。
サイズピッタリに作っているので、造形の誤差でキツイ部分があるかもしれません。
その場合は同梱の少し薄いナットを使用してください。
全ての六角の部分にナットを差し込んだらGuide68をケースに挿入し、ネジ(7mm)でネジ止めします。
もしGuide68が奥まで挿入できない場合はナットがはみ出ている可能性があるので、再度確認してください。
ゴム足を裏面の円形の窪みに貼り付けると完成です。
パームレスト一体タイプの場合はパームレストプレートを挿入します。
使用上の注意
- PCと接続したまま左右間を繋ぐケーブルを抜き差ししないで下さい。
マイコンが壊れてしまう可能性があります。 - USBケーブルの抜き差し時にUSBコネクタを剥がさないように十分注意して下さい。
おわりに
紹介記事兼ビルドガイドはいかがでしたでしょうか。
分かりやすかったでしょうか。
なるべく組み立てやすい様に設計したつもりですが、なにかわからないことが有れば遠慮なく私のDiscordまでどうぞ。
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本記事はNaked64SF v3 Proto3で書きました。